先日新しいRPGを作り始めたのですが、今度のRPGではキャラクターの防御力を廃止しようと思っています。というのはメタルメサイアを作っていたとき、防御力があると戦闘がシンプルではなくなってしまうということに気づいたからです。今回はそれについて書きます。
防御力があることのデメリット
RPGで防御力があることのデメリットは次の3つです。
- 計算が複雑になり、受けたり与えたりするダメージを予想しづらくなる
- ゲームバランスが崩壊しやすくなる
- 敵へのダメージが通りにくくなり爽快感が減る
受けたり与えたりするダメージを予想しづらくなる
防御力があると計算が複雑になりがちで、一体どのくらいのダメージを与えられるのかが不透明になりやすいです。しかし防御力が0であればステータス通りのダメージ(もしくは、それに単純に技の威力を掛けた値)が出るため結果を予想しやすくなります。
ゲームバランスが崩壊しやすくなる
防御力の概念があるとゲームバランスが崩壊しやすくなります。例えばダメージ計算式が「最終ダメージX=攻撃側が与えるダメージAー防御側の防御力B」という式の場合、A=20、B=10ならX=10ですが、防御力が5上がっただけでX=5となりダメージが半分になってしまいます。つまり防御力がちょっと変わるだけでダメージが数倍になったり数分の一になったりしてしまいます。また、A≦Bとなると全くダメージが通らなくなってしまうのも厄介なところです。
こうなってくると制作側としてはゲームバランスの調整が大変になりますし、遊ぶ側としても「防御力を上げまくれば無敵になれる」という選択肢が出てしまうためつまらなくなりやすくなってしまうのが問題点です。
敵へのダメージが通りにくくなり爽快感が減る
あとは単純に爽快感が減るという問題もあります。ガチガチに硬くてHPがなかなか減らない敵がいたらイラっとしますよね?このような敵はゲームのテンポを損なってしまうためマイナスになる可能性が高いです。
防御力の代替案
それでは防御力を廃止した場合、どのように「敵の硬さ」を表現すればよいのでしょうか?やり方としては次の2つの方法があります。
- HPを増やす
- 属性耐性をつける
HPを増やす
まずは単純にHPを増やせばOKです。「HP=倒されにくさ」という性質があるので十分防御力の代わりになるかと思います。また、ゲームにもよりますがHPというのは防御力とは違って目に見える場合も多いので戦略のヒントになる分親切です。
属性耐性を付ける
もう一つは属性耐性を付ける方法もあります(「火属性ダメージは20%カット」みたいなやつ)。こちらは単純な防御力とは違って弱点をつけることもできるためより深みのある戦闘になります。全部の耐性を100%にしない限り無敵になることはなく扱いやすいので、積極的に使っていきたいところです。