以前にも書いた通り、私はくろくまそふと以前のゲームも含めると8つのゲームを完成させてきました。そのなかで苦労したことの一つがモチベーション管理で、途中何回も「もうやめようかな」と思ったことがあります。しかしそうやって挫折を繰り返すうちに、だんだんモチベーション管理のコツが掴めてきたのではないかと思います。そこで今回はそのコツを4つにまとめてみることにします。
実現したいことを明確にする
ゲーム制作でエターならないためのコツにも書きましたが、「このゲームで何を実現したいか?」を明確にするとモチベーションの維持が容易になります。なぜなら、目標をハッキリさせることで具体的に何をすればいいかが分かり、ブレずにその目標に向かって努力できるようになるからです。
ただしここで注意すべきなのは、実現したいことは自分に実現できるレベルで考えるということです。やたら高い目標を掲げると、やることがすべて手さぐりになりモチベーションがダダ下がりになってしまう危険があるためです。
そこで、実現したいことの選定はなるべくシンプルにするとよいかと思います。例えば「プログラミングできるRPG」「女エージェントが活躍するSF風のARPG」「モンスターを育てて戦わせるSLG」…などなど。方向性さえ固まればあとは前に進むだけなので、初めにそれをきちっと決めておくのが重要です。
問題を細かく分割する
ゲーム制作で
- 次に何をしたらいいのか分からなくなった
- アイデアをどう形にしたらいいのか思いつかない
- 原因不明のバグが発生した
といった問題が発生したら、その問題を細かく分割してみるといいかもしれません。
例えば、バグが発生して詰んでしまった場合なら
- いつから発生したのか
- どういう条件で発生するのか
- それまでに何か変更したところはないか
- そもそも、制作ツールの仕様をバグと勘違いしていないか
といった具合に問題を切り分けて考えます。こうすることで「得体の知れない大きな問題」が「何となく分かりそうな小さな問題」となり、一つ一つの解決がより簡単になります。
手作業を自動化する
これも以前書いたのですが、手作業というのはゲーム制作において最悪のやり方です。なぜなら面倒だしミスの原因にもなるからです。そこでプログラム側で自動化できるものはさっさと自動化してしまうのがモチベーションの維持に直結します。
例えば、UIのウィンドウサイズを全部手打ちでやるのと、基準値を一つ入力すればあとは自動的に計算してくれるのとでは後者の方が圧倒的に楽だと思います。もちろん、プログラムを組むときは前者の方が楽でしょう。しかし、後々修正するかもしれないことを考えれば後者の方が賢いやり方なのです。
このように自動化はシステムの構築こそ手間がかかるかもしれませんが、一度作ってしまえばあとは仕事をパソコン君に丸投げできるので、長い目で見ればとても楽になる方法です。なのでなるべく早い段階で手作業を自動化するのが重要です。
細部にこだわりすぎない
まずは細かいことよりも重要な部分に時間を割く。当たり前のことですが、これは何事においても良い結果を出すのに役に立つ方法です。とりわけゲームを個人製作する場合、使える時間も労力も限られているため、特に土台となる部分(ゲームシステムやゲームバランスなど)に力を入れたほうが良い出来になりやすいです。細かい部分は余裕があったらやるくらいが丁度いいでしょう。
特に初心者のうちはグラフィックとかサウンドに力を入れがちですが、そういった要素はゲーム作品としてはおまけ的な部分なので、個人制作でそこにリソースを持っていかれすぎるのはモチベーション管理上よくないかもしれません(素材もこれだけ用意しなきゃ…となると気が重くなる)。ゲームを作るならやはり主役はゲーム部分です。ここが疎かにならないように気を付けるのは大事だと思います。