今回は「ゲーム制作の観点から2Dゲームと3Dゲームを比較してみよう」という話です。
ゲーム制作初心者の方の中には「2Dゲームと3Dゲームのどっちを作ったほうがいいのかな?」と迷う方もいらっしゃると思いますし、ある程度制作に慣れた方でも例えば「今まで2Dしか作らなかったけど3Dにも興味がある」という方も少なくないと思います。そんなときは2Dまたは3Dゲームの制作上の特徴を知っておいたほうがベストな選択ができるのではないでしょうか。
そこでこの記事では(執筆時点で)2Dゲームを13個以上・3Dゲームを10個以上完成させてきた私が「2Dゲーム制作と3Dゲーム制作のそれぞれのメリット・デメリット」について書いていきますね。
2D・3Dゲーム制作のそれぞれの特徴を知ろう
では早速ですが、2Dゲーム制作と3Dゲーム制作のそれぞれの特徴を見ていきましょう。
2Dゲーム制作の特徴
2Dゲーム制作のメリット
はじめに2Dゲーム制作のメリットは次の4つです。
- 手軽に作ることができる
- 制作ソフトの種類が豊富
- 素材を自作しやすいので見た目の統一感を出しやすい
- 軽量なのでPC・スマホ・ブラウザなど色々な環境で遊んでもらうことができる
まず2Dゲームには作るのが簡単というきわめて強力なメリットがあります。とりわけ個人制作の場合はゲーム制作に割けるリソース(=時間・労力・資金など)が限られてくるので、2Dゲームを作るのは良い選択肢だといえます。
また、軽くて動作環境に左右されにくいという特徴もあるため、色々な人に遊んでもらいやすいという点も有利です。
2Dゲーム制作のデメリット
一方、2Dゲーム作りのデメリットは次の2つです。
- 誰でも作れるので数が多く、埋もれやすい
- 歴史が長くアイデアが出尽くした感があり、斬新なゲームを考えるのが大変
まあ基本的にメリットが強力なのでデメリットはあまりないのですが、強いて言うと斬新さに欠けやすいというところが2Dゲーム制作のデメリットでしょうか。
制作ソフトが充実している分だけ類似ゲームが量産されやすい状態になっているので、人目を惹きたいならそれなりの工夫が必要になるでしょう。
2Dゲーム作りはこんな人にオススメ!
以上を踏まえると、2Dゲーム制作は次のような方におすすめできます。
- ゲーム制作の経験が浅い人
- 個人制作で完成度を高めたい人
- ドット絵やお絵描きが好きな人
既に書いた通り2Dゲームは作りやすいので、ゲーム制作初心者の方には最適です。それから個人制作で完成度の高いゲームを作りたいという方も2Dを選んだ方が現実的だと思います。
あとは言うまでもないですが、純粋にドット絵やイラスト制作が好きな方は2Dゲーム一択でしょう。
3Dゲーム制作の特徴
3Dゲーム制作のメリット
次に3Dゲーム制作のメリットは次の3つです。
- 現実に近いリアルな表現ができる
- 奥行きを表現できるので、よりゲーム性の高い作品にすることができる
- VRゲームを作れるなど伸びしろが大きい
まず3Dゲームは写実的な表現ができるので、リアリティあふれるゲームにしやすいのが特徴です。また2Dゲームと違って奥行きがあることからよりゲーム性を高くすることもできます。
あと3DゲームはVR・ARなど先端技術との相性が良いので、まだまだ伸びしろがある点も魅力的だといえます。
3Dゲーム制作のデメリット
一方で3Dゲーム作りのデメリットは次の4つです。
- 作業量が膨大になりやすい
- 3Dモデルや、そのアニメーションを自作するのは大変
- 知識がないと見た目がショボくなりがち
- 遊ぶのに高スペックの端末が必要なので遊べる人が限られる
3Dゲーム制作はとにかくやるべきこと・覚えることが多いので大変です。しかもちゃんとした知識がないと見た目が悪くなったり動作が重くなったりするので、苦労した割に完成度が低くなってしまった、なんてことも往々にしてあります。
したがって3Dゲーム制作は初心者の方にはあまりおすすめできません。
3Dゲーム作りはこんな人にオススメ!
以上を踏まえると、3Dゲーム制作は次のような方にお勧めできます。
- 3Dモデルを自作できる人
- より高度なゲームを作ってみたい人
- 新しい技術を試してみたい人
基本的に一定以上の技術・知識がある方で「2Dゲームに飽きてきたなぁ」という方にオススメできます。3Dゲームは非常に作りがいがあって楽しいので、中級者以上でまだ3Dゲームを作ったことがない方はぜひチャレンジしてみてください。
おわりに:自分に合ったゲームを作るのがベスト
以上、2Dゲーム制作と3Dゲーム制作のそれぞれの特徴について書いてきました。結局のところ、個人的な意見としては
- 自分が作りやすい方を作るのがベスト
- ただし迷ったらとりあえず2Dゲームを選べば間違いない
と思います。
しかしどちらの表現方法であってもゲーム制作は楽しいので、ぜひ好きな方を選んで楽しみながらゲームを作って頂ければと思います。